焼き物

【珉平焼とは】鮮やかな色合いが魅力!淡路島の焼き物

2018/04/04

珉平焼(みんぺいやき,minpeiyaki)とは?

珉平焼とは、淡路島の伊賀野村 (現在の南あわじ市北阿万伊賀野)で作られた焼き物(陶磁器)のことです。そのため、淡路焼とも呼ばれます。

 場所  兵庫県淡路島
 素地の主な色  ―
 絵柄の主な色  鮮やかな黄色、緑、青など

全体に単色の釉薬をかけられることが多いが、複数色で模様が描かれることもある

 よく描かれる模様 龍、雲龍、海老、鯛、草花、竹編柄など
 主な道具  豆皿、皿、椀、鉢など

珉平焼のPOINT

icon-check-circleパっと目を惹く鮮やかな色合い

icon-check-circle若い女性にも人気なモダンかつ可愛らしい雰囲気

icon-check-circle様々な焼き物を写した豊富なバリエーション


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珉平焼の歴史

文政年間(1818~1830)に醤油醸造家であった賀集珉平(かしゅうみんぺい)によって、地域活性化のために作られた窯で焼かれたものが始まりです。賀集珉平は黄釉、青釉の他に白地の上に酸化鉄を多く含んだ鉄砂釉で模様を描く絵高麗なども発明しています。

また、天保5年(1843年)には、高橋道八の三男である尾形周平を京都から連れてきて、学んだと言われています。そのため、珉平焼には京焼風のものが数多くあります。しかし、京焼風以外にも中国磁器風、金属器風など様々なバリエーションがあるのも珉平焼の大きな特徴です。

その後、賀集珉平は徳島藩主であった蜂須賀氏に認められ、官窯(藩が管理している窯)を任されることになりました。当時、徳島藩は、阿波国(現在の徳島県)と淡路国 (現在の兵庫県淡路島)を領有していました。

珉平の没後、明治16年(1883年)には本窯(個人の窯)を珉平の親族である欅田善次郎が買い取り、淡陶社(だんとうしゃ)を設立しました。現在では、窯はなくなり、淡陶社はダントーホールディングス株式会社と名前を変え、タイルメーカーとなっています。

珉平焼きの見た目、特徴について

次は、見た目の特徴について解説します。

珉平焼きで人気が高いのはやはり豆皿。小さなお皿にド派手な色で、インパクトは大きいです。豆皿の形は、小判型、正方形、長方形、八角、十二角と様々です。

他にも、鉢、向付、蓋茶碗等様々なものがあります。

模様

模様は陽刻や陰刻のものが多くあります。他に、無地のものや釉薬で模様を描いたものもあります。

モチーフの一例としては以下のようなものがあります。

  • 海老
  • 草花

黄色、緑、青、水色、白などの透明感のある釉薬が単色で全体にかけられているものが多くあります。しかし、中には複数色を用いて柄を描いたものもあれば、陽刻を複数色で塗り分けたものもあります。

黄釉については、山吹色に近いものより、レモンイエローのような明るい色のものの方が時代が下ると言われています。

また、三彩も珉平焼の定番の柄。黄色、緑、茶色の3色で模様が描かれています。

裏面の押印について

珉平焼の裏面には、押印が押されているものがあります。その押印を見るのも楽しみの一つ。代表的な押印をいくつかご紹介します。

千鳥

珉平焼の裏に、千鳥のマークの押印が押されていることがあります。この千鳥は前述の淡陶社のシンボルマークです。しかし、淡陶社の製品であれば、必ずしも千鳥のマークが入っているわけではありません。また、千鳥の形状は数種類あります。

淡陶社は1885年(明治18年)設立ですので、千鳥のマークが入っていれば、それ以降に作られたものだという見方もできます。また、千鳥が可愛らしいという理由で、マークが入っているものの方が好まれる場合もあります。

珉平

「珉平」と押されたもののあります。

「珉平」の押印の中には「平」の字が歪んでいるものがあり、「ふりへい」と呼ばれます。ふりへいは淡陶社製のものであり、賀集珉平製のものと区別するために作られました。

JAPAN

JAPANと押印が押されているものは、輸出用に作られたものです。そのため、色がより派手で鮮やかであったり、ティーカップソーサーなど当時は国内であまり使用されなかったものも作られています。

珉平焼と混同されやすい源内焼・瀬戸焼

源内焼とは、江戸時代中期の医師である平賀源内の指示のもと讃岐国(現在の香川県)作られた焼き物(陶磁器)です。源内焼の中には、黄色や緑の釉薬が使われているものが多く、模様も陽刻であったりするため、珉平焼と混同されることがあります。しかし、源内焼は珉平焼に比べて、くすんだ色であったり、土っぽい質感であることが特徴です。

また、透明感のあり濃い色の釉薬がかけられた瀬戸焼、中でも豆皿は珉平焼と混同されることがあります。インターネットでは珉平焼として販売されていることもあるため注意が必要です。

珉平の表記について

正しい表記は「珉(王へんに民)平焼」です。しかし、「珉」は環境依存文字であるため、インターネット上ではしばしば「民平焼」と表記される場合もあります。

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