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骨董の傷の種類を見分けよう!ホツ、ニュウとは何だろう?

2017/10/21

骨董の傷には種類がある!?

骨董品や古美術品は古いものですので傷があることが多くあります。しかし、一口に傷と言っても、製作時についた傷や跡、使われるうちについた傷……様々あります。そして、骨董品、特に焼き物や器の傷にはそれぞれ名前があるのです。今回は、骨董品の傷の種類を見ていきましょう!

ペンギン
ちなみに傷や欠点がないことを「完品(カンピン)」と呼ぶよ。一般的には、完品の方が骨董的価値は高いんだ!



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製作時にできた傷

機械を使用して精密に作られることの多い現代の器。そのため、少しでも歪みや傷等があればすぐに廃棄されてしまいます。

一方で、骨董品は人の手で形成され、窯で焼かれていました。もちろん、窯内の環境や温度等も職人の手や感覚によって管理されていました。

そのため、1つ1つに歪みや傷、質感の違いがあります。そして、それら窯疵(カマキズ)と呼ばれます。

ハリネズミ
作った時にできた傷ってことは不良品ってこと?

ペンギン
確かに「価値が低いもの」として扱われる場合もあるし、少なくとも現代なら不良品だね。だけど、骨董の場合、「味」「個性」として扱われることもあるよ!

 傷の種類  解説
甘手(アマテ)  釉薬全体がひび割れているような状態。焼き方が不十分だった場合に起こります。
 石爆ぜ(イシハゼ) 素地の中に混ざっていた石が、焼成の際にはじけたもの。素地の表面を破るように石が出てきています。
梅花皮(カイラギ) 釉薬が縮れ、シワのようになっていること。
貫入(カンニュウ) 釉薬または胎土(本体を作る粘土)にヒビが入っていること。焼いた後、急激に冷えると起こります。また、全体に貫入が入っているものをアマテと呼びます。
釉切れ(クスリギレ) 一部に釉薬がかかっていないこと。
煙(ケムリ) 黒や黄色の煙のようにモヤモヤっとしたシミのこと。
ゴマ 焼かれる際に、窯の内部の灰が降りかかり胡麻のような模様になったもの。灰が高温で溶け流れるように跡が付いた場合は、「流れゴマ」「玉だれ」と呼ばれます。
入(ニュウ) 口から胴にかけて縦にヒビが入っていること。特に、釉薬だけでなく胎土にまでヒビが入っていることを指します。器の表からも裏からもヒビを肉眼で確認することができます。
剥がし跡(ハガシアト) 窯から出す際に、焼き物がうまく窯から剥がれず、高台の裏についてしまった跡。
引っ付き(ヒッツキ) 焼く際に隣りに並べられた物の一部が引っ付いていること。
フリモノ 焼かれる際に、灰が降ってきたことにより付いた黒や茶色の斑点。5mm程度のものが多く、触ると少し凹んでいます。
埃跡(ホコリアト) 埃等が付いたまま焼かれたために付いた跡。釉薬に穴が空いたように見えます。
虫喰い(ムシクイ) 口縁に釉薬がかかっておらず、胎土が見えている状態。
目跡(メアト) 全体に釉薬を施す焼き物の場合、窯に引っ付いてしまわないように、トチと呼ばれる台に乗せて焼成します。そのトチの跡が目跡です。ピントチと呼ばれる金属の針を使う場合は、目跡がほとんど目立ちません。
釉ハゲ(ユウハゲ) 釉薬が剥がれ、胎土が露出している状態。

使われるうちにできた傷

作られてから100年以上の時を経てもなお受け継がれている骨董品。そのため、様々な傷が付いてしまうのは当然。しかし、使われるうちについた傷は、「傷」として毛嫌いされることが多いのも事実です。

次は受け継がれるうちについた傷の種類について紹介します。

 傷の種類  解説
当たり(アタリ) 他のものが当たってできた釉薬のヒビや放射線状の傷。
 欠け(カケ) その名の通り一部が欠けて無くなっていること。
時貫(ジガン) 時と共にできた貫入のこと。貫入は窯の内と外の温度差によって生じますが、時貫は、四季や朝夕の温度差によって生じます。
擦れ、擦り傷(スレ、スリキズ) 他の物と擦れた跡。
 

削げ(ソゲ)

口縁や高台が楕円状に薄く欠け(削げ)ていること。ハマグリのように見えることから「ハマグリ」とも呼ばれます。
 鳥足(トリアシ) 器の裏(高台の内側)に放射線状に釉薬がヒビ割れていること。
 ハマグリ 口縁や高台が楕円状に薄く欠け(削げ)ていること。「削げ」と同。
ホツ  口縁や高台が欠けていること。ホツレとも呼びます。
 割れ(ワレ)  大きく割れていること。

直しに関する用語

傷ができても直してしまえば、それは一種の芸術。次は直しに関する用語をご紹介します。

 直しの種類  解説
漆継ぎ(ウルシツギ) 欠けや割れを漆で補完すること。色は、黒っぽい色や赤茶色っぽく見えます。
カラーフィル 西洋の直しの技術です。本体に近い色のパテを作り、欠けや割れを補完します。
金継ぎ(キンツギ) 欠けや割れを漆で補完した後、金粉を撒くこと。色は金色に見えます。「金繕い」とも呼ばれます。
銀継ぎ(ギンツギ) 欠けや割れを漆で補完した後、銀粉を撒くこと。色は銀色に見えます。「銀繕い」「銀直し」とも呼ばれます。
錫継ぎ(錫継ぎ) 欠けや割れを漆で補完した後、錫粉を撒くこと。色は銀色(錫色)に見えます。
継ぐ(ツグ) 欠けや割れを直すこと。「割れを継ぐ」「欠けているが継いである」というように使います。
共継ぎ(トモツギ) 割れを接着剤で直すこと。「共繕い」「共直し」とも呼ばれます。
呼継ぎ(ヨビツギ) 欠けている部分を他の器の部品で補うことです。

傷を調べるには?

目でチェックするのが一番

傷は目で見てチェックするのが一番です。しかし、パッと見て分からない場合もありますよね。そのような場合は、角度を変えて見たり、光に透かしてチェックするのもよいでしょう。

叩いて音を聞く

ニュウの場合は、叩くことによって分かる場合もあります。まず、器を左の手のひらの上に乗せます。次に、右手を軽く握り中指の第二関節でコンコンと叩きます。

ニュウがない場合は金属音のような高い「カーンカーン」という音が響きます。一方、ニュウがあった場合は、「ゴンゴン」「ビンビン」という鈍い音が鳴ります。

様々な物を叩くうちに自然と聞き分けることができるようになるため、是非練習してみてくださいね。

ペンギン
叩く時は落とさないように気をつけないとね。また、売り物を叩く場合は、必ずお店の人に許可を取ってから叩こう!

骨董の傷は味?

傷と言っても、様々な様々な種類がありましたね。一般的には、傷があることで骨董的価値は下落してしまいますが、傷の種類によっては「古い時代から受け継がれた証」「経年の味」とも考えることができます。また、「直す」という楽しみもできます。

傷というだけで嫌ってしまうのではなく、何かの縁であなたのところにまで辿り着いた骨董品ですので、是非大切にしてあげてくださいね。

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